2012年山行記

こんにちは! ビジュアルデザイン科の園下です!
時は平成25年。2月に入ろうかというタイミングで今更ながらに昨年を振り返る日記を書こうとしています。寒さもひとしお卒制も喫緊に迫っておりますがそこは小湊先生にスルーパスしておきますゆえ。今年の卒業制作発表会は2月の12日(火)〜15日(金)まで1限〜3限にて執り行われますよ。


さて、もちまわりの日記となればそのネタに悩ましい限りでありますが。昨日は幕張メッセで開催されたワンフェスを12ヶ月点検から戻ってきたCAGIVA V-RAPTORにて巡回警備して参りました! 千本桜のねんどろいど互換パーツと白無垢苺雪ミクが気になって仕方ありませんが学校の日記にそれもどうかと思いますのでそれはまた別の物語と、もとい。


昨年は至極私事なので恐縮なのですが、大変体調を崩した時期がありまして、その際は各方面の方々に大変ご迷惑をおかけしました。実はてっきり昨年いっぱいが本厄年と思い込んでいた所、年の瀬もあと3日で終了という12月28日になって、厄年がほぼ終了していた! という事に気がつきまして(船橋情報の稲垣先生ご指摘ありがとうございました笑)1月に入って、いや2月に突入し、ますます調子を上げてきております故、厄抜け記念と思い出供養もかねて今更ながらに昨年を振り返ってみたいと思い煩う後厄の小生であります。まだまだ気が抜けませぬ。


さて2012年の夏を振り返る。夏といえば山。山と言えば北アルプスな近年の私。昨年の夏はアルプス裏銀座を更に奥地へと、北アルプス最奥部よろしく黒部五郎岳薬師岳、雲ノ平へと向かうべく富山は折立へと徹夜で車を走らせました。出発直前卒業生の某O君が失踪したが無事見つかれかし!という事件も孕みつつ不安の中それでも山を目の前にすると気持ちは昂ります。

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朝もやの中で遠くには立山連峰が。おおかみ子供の雨と雪の舞台となった土地が近くですよ


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仮眠から目覚めるも朝日が突き刺す折立の駐車場にて


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てことで折立の登山口から北アルプス北部薬師岳へのアプローチのため、約5時間ほどかけて太郎平まで登ります。標高1350mの折立キャンプ地から2300mの標高差1000mを5時間なので比較的緩やかなのですが、1週間分の食料とテントを積んだ縦走装備は荷物が30kgを超えずっしり。真夏の樹林帯の暑さと、途中からの木道&石畳と一見整備されている道が逆に登りづらい(がれ場の方が足に負担が少ない)という面もあり初日は微妙にくたびれる展開


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あついよ〜。地図みるようなコースではないですがwノリですのり。木が生えてるってことは暑いってこと。夏は特に。


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微妙に崩れた石階段は逆に歩きづらい。足首に負担がかかってちと辛かった。完全にガレた岩場の方が木は使うけど足には楽。似たような理由で木道も場合によっては歩きづらいと感じる事もありました


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まだまだ。道のりは5km程度なので対した事ないはずなんですけどね。結構長く感じます。石階段は若干崩壊中。山小屋の方々が修復&ごみひろいしてました。感謝


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薬師岳方面を臨む? ちと忘れましたが笹薮ごっそり。右)ガスっぽくなりつつも太郎平小屋が見えてきました。食料減らない重いザックが肩に食い込みます。すれ違うたびに何日籠るの?って聞かれるくらいの食料が仇にw


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太郎平につきました。小屋はこんな感じ。アプローチとしてはちと長め。ここからキャンプ場へは谷を水場へ30分程下ります。そこから薬師岳へは約3時間


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中部国立公園内の山小屋です。ここを起点に北アルプス北部を雲ノ平を中心にぐるりと5日程回ってきました


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画面右がテン場。結構下る。せっかく登ったのに(笑)右)下るとこんなとこでした。夕方についたので割とびっしり。良い場所はとられてる。辛うじてビールはまだ売ってました笑


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夜飯の一部。これにワンタンスープとビールでがっつり。スパム肉おいしゅうございます


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翌日は朝から雨雨ガスガス。何も見えない沢を直登する所からスタート。チングルマが奇麗でした


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こんなですよ。アメガス〜。寒いですが薬師岳山頂まで1時間の場所に位置する薬師岳山荘にて休憩。わりとガクブルで到着


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山頂。風強し。早々に下山しました。薬師岳、写真では凄い眺望だったので憧れてたんですけどね〜


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キャンプ地へ早めに到着。のんびり天候をみながら過ごすのも悪くないです。晩ご飯はアルファ米の雑炊であったまり


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翌日。明け方は土砂降りだったので停滞気味に待ちつつ、お昼前に回復。撤収及び雲ノ平へアプローチ。薬師岳のキャンプ場からだと谷底の沢伝いに薬師沢小屋まで3時間、谷底から日本最後の秘境と呼ばれる雲ノ平までは標高差500m位の沢を直登するコースで4時間弱。昼前に出るのではぎりぎりの時間でした


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てことで出発。奇麗ですね〜。この時はまだ余裕がありましたが。。。w


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時間ない割りに写真撮りまくって時間がどんどん押しています。普通は遅くとも4時までには山小屋やテン場へ着くのが常識とされるところ、3時半過ぎに吊り橋のある薬師沢小屋に到着。ここから雲ノ平まで標準コースで4時間程の、かつものすごい急登が待ち受ける道無き道を登らなくてなならないのに、完全に計画ミスを侵しています。普通はここで泊まります。がもろもろ未熟な登山者な小生はこのまま進む事を決断。後に後悔する事になりましたorz


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結構キてます。つかれてます。右)小屋からは無骨な吊り橋をわたり、いよいよ雲ノ平へのアプローチ


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わりとすごい道でした。岩にしがみつきながら2、30m降りてたら川向こうの小屋の宿泊者達から「今から上(雲ノ平)いくの〜?!(やめとけよ〜的に)」と心配する声が。一応やり取りして小屋の人に断りつつ出発します


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こんなとこを登り続けること3時間。荷物は重いし、朝方の土砂降りで道はドロドロだし、増水して沢登りみたいなとこだらけだしで、今まで経験した登りでもっとも過酷に感じられる道(?)でした。思い出すだけでも割としんどいぃぃ


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でも遠くを見ると奇麗です。……といいつつ、日も陰ってきており余裕はありませんでしたがw 


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6時前。日没直前でしたがなんとか雲ノ平のはじっこまで登りきりました。というアラスカ庭園。ツンドラみたいな針葉樹林帯的箱庭風景が不思議。て、あまりに余裕がなくてその間の写真がほとんどなかったw


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アラスカ庭園の写真撮ったら、すぐ暗くなりました! てか真っ暗のなか、木道をひたすら歩く。危ないので真似しないでください><


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もう、きもだめしみたいになっちゃってますヨ!! 雲ノ平の展望全くわからず! T^Tノ


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もう、何も見えない中。……こ、これは! 人の住む気配とあかり!? 右)キターーーー!!!雲ノ平山荘キターーーー!!!


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もうね、鼻水と寒さと孤独と不安のなか山小屋の中に入った時の安心感と行ったら、ピンチのときにスピードワゴン財団の名前を聞いたとき位の尋常さじゃありません。でもまあ、私は山小屋ではなくこのあと更に30分かけてテント場へ行くんですけどね。。。受付は山小屋内にて行います。


この日はものすごく寒くてくたくたになりつつ、夜の21時半に雲ノ平キャンプ場に到着し、22時くらいまでかかってテントを立てて、かろうじて作ったスープで暖を取るなどして生き延びました(笑) 天気はほとんどがガスって居たのですが、テントを張る前後1時間くらい晴れ上がり、満点の、満天の、まんてんの星空(あえて言うならすぐそこに宇宙空間が広がっているような空でした!)が救いになりました。


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翌朝全景を撮影。暗い所でみた時はお化け屋敷みたいだったけど、実際はずいぶん奇麗な山小屋でした。前日は暗くて全く見えなかった雲ノ平の眺望は、例えて言うなら、「ハウルの動く城」で出てきた秘密の庭園のような場所でした。朝靄がしっとりと静かに台地を覆い、静寂な風景が日本最後の秘境と言わしめる事を納得させます



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と、美しい風景に浸っている間もなく、雨が断続的に続き、夜遅くに設営場所の見聞もままならなかった私のテントは急場にできた沢のすぐ脇で、水没の危機に! あーこりゃいかん 右)といいつつ洗濯の様子を写真に収める余裕もあるのは、ピンチが人を強くしたからでしょうかw

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焦ってもしかたねーべさ。と微妙な方言を駆使しつつ、雨がやむまでゴロゴロ。テントの床は水没しましたがモンベルの防水性能に助けられのんびり撤収後に記念写真。今日も遅く(10時)に出発です! 目標は裏銀座の通り道的な水晶岳!コースタイムは3時間程度なので、余裕です!<懲りてませんorz
右)さらば雲ノ平キャンプ場

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雲ノ平を離れつつ、すぐそばの祖父岳を経由して水晶だけを目指す。天気は土砂降りはさんで下り坂。



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はい。祖父岳山頂です。え? 地獄か三途の川らのようですって? たしかに。道標が十字架に見えてしまいました(笑 祖父岳は山頂付近が広々としてガスってると迷いやすいらしく、目印のケルンが沢山あるので、よけいにそうみえます。ひとつ積んでは〜♪


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この時はなかなか人が通らず、写真をお願いするのに苦労しました。実は寒くてへろへろです。


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雨がザンザカ降るなかひたすら前へ進みます。忍耐です。雲ノ平への直登を思えば全然良いデス(笑)
右)ワリモ北分岐。天気がよければここに荷物を置いて水晶行って鷲羽岳〜三俣蓮華岳なんてこともできるのでしょうが、なにせ寒くて雨がひどくて、ここへくるまででずいぶんやられちゃってます。身近なキャンプ場(三俣蓮華岳にあり)が遠かったため、体力的にも厳しいとの判断により水晶岳付近の水晶小屋に向かう事にしました


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もう、ベロベロですわw すべてがぐっしょりで、小屋に着くまでに意気消沈となっていましたが、小屋に着いたとたんテンションUP! 山ってそんな感じですw


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山小屋の食事は、その場の雰囲気と極限的に腹減る機会が多いため、ものすごくうまく感じます。どこの山小屋でもそうなので、不思議です。水晶小屋の名物はカレーライス。しかもお代わり自由というサービス満天な内容。山小屋では材料や水の調達が凄く大変なので、こんなサービス滅多にしないんだからね!(シェリル風にお願いします)
右)むちゃくちゃ美味かった!!! 食事後は広間(狭いけど)で山好きなおっさん達と酒盛り&山談義です。小屋だとこれがとても楽しいのです。100名山やってるおっさんが今の嫁さんの前の彼女に振られた話とか、通常の3倍のスピードで15時間かかるコースを5時間で降りたとかあやしい話で盛り上がります(笑


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そろそろ長いのではしょりましょう。翌日は天気は悪かったのですが、午後から回復に向かいそうだったので、早起き後水晶岳ピークハントしてワリモ岳〜鷲羽岳〜三俣蓮華岳〜黒部五郎岳と縦走します。標準で約7時間のコース。特に鷲羽岳は見事なまでの三角錐(鷲が羽を広げるような)に広がる急坂を抱く山なので、体力温存を心がけつつも時間を食い過ぎないように黙々と進みました。


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このへんからピーカンになりつつ、みんな写真撮りまくってました。The夏山!って感じです。こういう時は広角の明るいレンズのカメラで写真撮りたいなあと思います


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三又山荘から鷲羽岳を臨む。でかい。きれい。学生の山岳部らしき子達がものすごく重そうな重装備を担いで急坂を登っていきました。ガンバレ!



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三俣蓮華岳山頂とそこから鷲羽岳。だんだん熊みたいになってきてますな



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三俣蓮華岳から2時間程下ってガレた枯れ沢のようなところを超え、森を抜けるとあらすてき。北アルプス最奥部に位置する黒部五郎岳ふもとの黒部五郎小屋に到着。縦走最後となるので、テント泊ではなく小屋にお世話になる事にしました。黒部五郎岳が眼前に見える姿は度迫力で、今回の縦走行程のなかでもっとも良かったと思った場所です。山自体も大変立派で、アプローチを抜けると沢と岩場の織りなす風景はヨーロッパアルプスを思わせる展望です。わき水が豊富で沢水を汲んでコーヒーを湧かすパーティーがいたり、浮世離れした様子でした


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黒部五郎岳山頂。最高の天気。今回の日程で唯一天気のよかった山頂でした(笑

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山小屋で頼んだお弁当。こうみると微妙にも見えますが、山頂の風景が何よりのおかずです


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てことで。主な行程はこれにて終了です。実はここから最初に訪れた太郎平へ戻り、折立へ降りていくのですが、お昼近くに黒部五郎の山頂だとすると普通だと太郎平でもう一泊して降りるのが常道だそうです。しかし予定外の山小屋泊を2泊もしたので節約の為8時間の強行スケジュールにて一気に下山する事になり、最後は抜け殻のようになって富山の街の風呂屋へ消えていった事はまた別の物語となる事でしょう


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別にマゾい訳ではないのですが、しんどい思いをして登った山は、今思い出してもぞっとするような思いも抱きます。でもそれが良いんでしょうね。最新の装備や山小屋を利用しての登山はレジャーとしても広く楽しまれてますが、内心自分に挑戦する気持ちがないと続かないような気もします。どんな山に行ってもへこたれず、弱音を吐かないで登りきる強さが少しでも自分に身に付けばいいなあというのは恰好付けでしょうが、山のしんどさとそれだからこその面白さは仕事にも通じる部分があるような気がしています。そんな事も学生にも伝えられたらなあと感じています。



ここまで読んでいただきありがとうございました。長文失礼しました。








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